大根おろしの健康効果と保存法

大根おろしの栄養

 

前項でイソチオシアネートの効果について理解できたと思います。ところで大根の辛味成分はどこの部分に多く含まれているのでしょうか。これは部位ごとに食べ比べてみるとわかるのですが、実は根の先端部分に葉に近い部分の10倍以上の辛味成分が含まれているのです。

 

従って辛い大根おろしにしたい時には、根の先端部分を選ぶようにして、子供も食べるので辛味を抑えたい時は、葉に近い部分を使えばいいのです。

 

こうした部位による辛さの違いに加えて、大根のおろし方でも辛さは違ってきます。例えば直線的に力強くおろすと、細胞がかなり破壊されて辛い大根おろしになります。

 

逆にやさしく丸く円をかくようにおろすと細胞破壊が少なくて辛味が抑えられます。

 

また、若い大根は基本的に辛味成分が多く、成長すると少なくなる傾向があります。更には栽培条件によっても辛みは変化します。

 

育った環境が高温なら、それだけ辛味成分が多くなり、夏大根が冬大根より辛味が強いのもこのためなのです。

 

大根おろしはこうした組み合わせ次第で辛みを調整できるわけです。

 

さて、大根の栄養素として有名なのがビタミンCです。しかし大根をすりおろすと空気に触れる面積が増加するので、このビタミンCは酸化されてしまいます。

 

酸化したビタミンCは次第にジケトグロン酸という物質に変化し、ビタミンCとしての効果を失ってしまうのです。

 

従って大根おろしはすりおろしてからすぐ食べるのがいいわけで、20分で20%、2時間だと約50%のビタミンCが消失してしまいます。これは大きなポイントなので、是非覚えておいてください。

 


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